千のブリトー

生涯大学1年生

MtGのコラムからハースストーンを見るー簡単なデッキを選ぼうじゃないかー

 

 

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どうも皆さん、ドリチンルターだよ。

今日は久しぶりにMtGのコラムからハースストーンを見ていくシリーズだよ。

今回の記事は「簡単なデッキを選ぼうじゃないか」

原文が分からなかったんだけど、「晴れる屋」さんから日本語訳を読ませていただきました。引用も同サイトからです。

 

www.hareruyamtg.com

 読み物として普通に面白いから日本語で書いてあるしぜひ一回読んでほしい、、!

そもそも日本語訳もあるから大して言うこともないんだけど、個人的にハースストーンプレイヤーには意外とためになる記事だと思ったからちょっと読んでいきたいと思う。今回はハースストーンというよりは他ゲーって感じかもしれない。

 

※筆者はMtGについて全く知らないので変な解釈違いご容赦ください

 

イントロダクション

 この記事では、正直なにについて書くか決まってなかったんだ。

俺が最後に参加した2つのトーナメントを思いだすと、プロツアー『破滅の刻』では「黒単ゾンビ」を使い、モダンフォーマットで開催されたグランプリ・バーミンガム2017では「赤緑スケープシフト」を使用した。俺はこの両イベントでそれなりの結果をだすことができた。しかし、この2つのデッキはとても簡単なデッキだ。だから特に教えることがないように感じている。
だが、俺が大切なイベントで簡単なデッキを選択し、しかも上手くいったという事実がどうも俺らしくないことに気が付いたんだ。そしてなにをシェアしたいのかハッキリと分かってきた。俺は長いマジックキャリアの大部分を複雑なデッキに対する強いバイアスに苦しんでいたんだ。そして、このバイアスをなくすことは自分自身をかなり強くしてくれたということに気づくことになった。

なぜ俺たちは難しいデッキを使うべきでないときに、そのようなデッキを使うべきと感じてしまうのか。それにはいくつか悪い理由がある。俺は数多くそんな経験をしてきたから、少しかみ砕いて説明しようと思う。
俺はトップメタではないデッキのプレイを正当化していたが、その理由はどうあがいてもただの言い訳にしかならなかったんだ。

 毎回で申し訳ないけど全くMtGが分からないから黒単ゾンビがどれだけ簡単なデッキか分からないんだけど、ハースストーンで例えるならZOOみたいな感じ?

つまるところバリュー差で勝つとか、ファティーグで勝つみたいに複雑じゃなく、分かりやすくシンプルに勝つって感じだと思う。

「なぜ俺たちは難しいデッキを使うべきでないときに、そのようなデッキを使うべきと感じてしまうのか。」って少し言い回しがくどくて読み取りづらいけど、「なんで簡単なデッキを使うべき時にも、難しいデッキを優先してしまうのか」ってこと。その理由を筆者はこう語っている。

間違った理由 #1 ~だって、タイトにプレイすればするほど勝つはずなんだ~

 

俺たちは一緒にプレイテストをしているとしよう。

俺は自分の好きなデッキを使い、対する君は一般的なリストの「ラムナプレッド」だ。結果は4-6だったが、俺は対戦の中で他の選択肢もとれたし、別のプランを辿ることもできた。もっと上手くプレイできると感じたんだ。このマッチアップは最低でも勝率50%はあるに違いない......だが、本当にそうだろうか?
俺はそうは思わない。プロツアーでより良いプレイができる保証は微塵もない。もし俺がプロツアーで上手くプレイできたとしても、なぜ調整相手の君に対してそれが発揮できないんだ?少なくとも言えることは練習の結果を信じるべきってことだ。

完璧なプレイヤーであればより良い結果が得られると君が感じているとしても、それが正しいとは限らないし、またそうなれるとも限らない。君が目標とするイベントが開催されるその日までに、そんな完璧なプレイヤーになれるとは限らないのだ。

 「タイト」はポーカーの用語だと思うんだけどここでは「より正確に」くらいの認識で良いと思う。

筆者はMtGのプロプレイヤーだからプロの競技シーンにおいて使いこなせないデッキを持ち込むくらいならシンプルなデッキを持ち込もうじゃないかという結論に至ったわけだけど、それは僕らがハースストーンにおいてある程度勝率を求めてプレイするうえでもとても大事なことだと言えると思う。難しいデッキを使用していつまでもランク5でくすぶってるくらいなら分かりやすいデッキでレジェンドランクに行ったほうがより稔りがあるのは月末報酬においてもプレイヤー的にも明確であるといえるよね。

特に現環境のコントロールウォーロック、キューブロックを頑張って扱おうとしているけどなかなか勝率に結びついてないプレイヤーには滋味のある言葉に感じる。

 

間違った理由 #2 ~でも、対戦相手を出し抜きたいんだ~

 

これはみんなが目指していることだ。

だがこの本当の意味とは一体なんだろう?「相手を出し抜く」という意味は君の素晴らしい技術を用いて、デッキすべての可能性を引きだすことだと言えよう。なぜ簡単なデッキをプレイすることは期待値を捨ててしまうように感じるのか、俺には分かる。

例えば、完璧にプレイできたときに100%の力がでるデッキ、AとBがあるとしよう。平均的なプレイヤーはデッキAを95%で、デッキBを80%のみの力で引きだすことができるとした場合、デッキBには君の技術が介入する余地がより多く残っているわけだ。
ただ、これは以下の2つの事実を見落としている:初めに間違った理由 #1に戻ってみよう。先ほどの両デッキは確実に同じ可能性を秘めている。なので、たとえこの2つのデッキを完璧に扱ったとしても、それは等しく良いデッキである。
2つめ、マジックはとても難しいゲームであり公平だ。簡単に見えるデッキでさえ、平均的なプレーヤーにとっては多くのミスプレイが発生する余地があるだろう。言い換えると、どんなデッキをプレイしてもそれは決して100%の力を引きだすことはできない。つまり、うまくプレイすることでポテンシャルを上昇させる余地は常に存在するということだ。
ゾンビを使用した俺の最近の経験では、その点で関連性がある。このデッキは多くの決定を必要としない。計算も簡単だし、盤面が複雑になることはめったにないだろう。ゾンビ達が機能しだすとすぐに勝つことができるからな。

それでもしっかりとしたテストプレイを行い、スタンダードを分析していたにもかかわらず、勝つことができるはずだった「赤緑《静電気式打撃体》」に、《暴力の激励》をケアする余裕があるかわからなかったために負けてしまった。
なにが言いたいかというと、たとえ簡単でまっすぐなデッキを使っていても、他の多くの要因が依然として適用され、それを使ったとしてもスキルの限界を超えることは非現実的ということだ。
とりわけ重要なのは相手のデッキである。たとえどんなデッキを使っても、君は常にギリギリの対戦をこのデッキと繰り広げている。要約すると、簡単すぎるデッキなどないということだ。そして君はただそのデッキを上手く使えるというだけで、勝率は勝手に改善していくんだ

ハースストーンプレイヤーであれば誰しも面白いコンボやコントロールデッキで場を支配して相手から「well played」って言われたいモンよ……

 一般的ではあるけど簡単なデッキ:端的に言うならアグロタイプのデッキに比べて、難しいデッキ:コントロールタイプのデッキは取るべき選択肢が多いし、リソースの温存や後半のファティーグなどプレイヤーに求められるスキルは多い。一時期ハースストーン界で「海賊ウォリアーはとても難しいデッキだ」みたいな持論をトーナメントプレイヤーの人が語ってたど、それは"1ターン目一等航海士で顔を叩くか"や"ここで盤面を処理するかそれともフェイスに行くか"みたいな「いかにベストに1点を削るか」という話だった。それは海賊が難しいというよりそれはアグロの難しさ全般に言えることを指してたし、そのアグロ的な難しさよりもコントロールが考えなくてはいけないことのほうが圧倒的に多いのは事実だと思う(個人的にはアグロ大好きだしあんまり認めたくないけど)

だけどそれは一般的に簡単といえるデッキですらそれだけ考えることがあるということで、十分すぎるほどにプレイヤーのスキルと熟練度が必要であるということ。海賊ウォリアーに限らず、現環境であればフェイスハンターやアグロパラディン、アグロドルイドなどのアーキタイプは、AoEやヒールを考慮しつつよりフルパフォーマンスで相手の顔を削らなくてはいけない。現環境は早いターンでのAoEが実装されているデッキがメタゲームに多く、コントロール優位といっていいような環境で、相手をベストで倒すその技術は明らかにプレイヤーのスキルが強く求められる部分だと言えると思う。

 

間違った理由 #3 ~仮に負けたときに何もできることがなかったとしたら、精神衛生上悪いじゃないか~

 

この話は少し根が深くなる。

何もできることがなかったということに対して、ティルトに陥るプレイヤーはそんなに多くない。

もし君がそうだと言うなら、まず始めにその改善に取り組むべきだ......なぜなら、たとえどんなデッキを選択しても、ストレートに負けてしまうことはマジックのなかで結構起こることの大きな部分を占めているものだからだ。
俺の経験から言うと、人は悪い選択肢を選んで負けたときに、より激しいティルトに陥ってしまう。またたとえティルトにならないにしても、そもそも相手のデッキもわからないのに『ああできたかも』『こうすればよかったかも』と思い悩むという単純なこと自体が、トーナメントの進行中は実際は良くないことなのだ。

負けたときは、頭を空にして次のゲームに目を向けるべきだ。簡単なデッキはそうすることを許してくれる。対戦相手がトップデッキしたから負けた?良いだろう、君にできることはなにもないから考えても仕方ないな。君がミスプレイをして負けた?いいだろう、もう君はそれを見つけたわけだから、よかったな、次はうまくやれるわけだ。レベルアップしたってだけの話さ。だが、2ゲーム目が始まろうとしているときに、1ゲーム目を勝てたかもしれないなどと考えるのは、ただ多くの勝利期待値を捨ててしまっていることになるのだ。
そしてそれこそが、俺自身も体験した問題につながる。俺は滅多にティルトにならない。老いぼれているとはいえ、正しい選択を行ったかどうかいくらでも考えることができる。だから俺は上達することができた。ただ、短い期間ではどうか、トーナメントは常に短期間だ。トーナメントの間でみると、反省をすることは明確に悪影響がある。

君が納得してないことは分かっている。だからここで例をあげよう。例えば君が車のレースにいくとしよう。君が隅から隅まで知っているような簡単な車か、クールな新機能があり、押したこともないようなボタンが付いたファンシーな車、どちらを運転するか選べる。どちらの車が君をより快適にそのレースに出場させるだろうか?

もちろん、もしファンシーな車のほうが速ければ、そのときは運転の仕方を学ぶべきであって、そこは誤解しないで欲しい。俺は『いつどんなときでも簡単な方を選ぶべきだ』と言ってるんじゃない。俺が言いたいのは、プレイが簡単というのは明確にデッキの利点なのであり、欠点などでは断じてないということだ。
俺が言う簡単なデッキとはこういうものだ。

 ティルトとはポーカーの用語で一番広い意味では、「プレイヤーが合理的な判断ができなくなり、感情にかられた行動をとるようになってしまった状態」の事を指す。まあ簡単に言うならブチ切れてプレイがおざなりになったりひどく攻撃的になってしまうような状態のこと。ハースストーンプレイヤーなら誰しも経験したことがあると思います(?)MtGプレイヤー間でもよく使われる用語で、日本のハースストーンコミュニティでもメジャーになりつつあるのかな。

筆者が言うように、自分の判断ミスで負けたときは「なんで気づかなかったんだ」と自分にイラついたり後悔の念を引きずってしまうようなことはとても多いと思う。それはBO3のようなトーナメント形式では致命的だし、日々のラダークライムにおいても悪影響を及ぼすことは間違いない。

これは毎度のこと言ってる持論なんだけど、TCGプレイヤーにおける「コントロール至上主義」のようなものが根強く残っているのも原因の一つにあるのかもしれない。相手をコントロールして勝つ気持ちよさは誰しもが経験している部分ではあると思うんだけど、コントロールマッチを制するにはプレイヤーのスキルを要求されるものであるし、そういった意味では明確に、分かりやすく勝ちパターンのあるデッキはスマートさは欠けるかもしれないけど、その「簡単さ」は明らかに「強み」であると言っていいと思う。

まとめと考察

実際TCGにおいては「簡単なデッキ」、「難しいデッキ」の境界線はとても難しいライン引きではあると思う。今回はわかりやすくコントロール、アグロで線引きをしたけど、例えば旧環境のパトロンウォリアーなどはとても高い技術が必要とされていたデッキであったし(アグロではないけど)、逆にウンゴロ環境のコントロールパラディンなどはコントロールに分類されるけど対アグロに厚くしているためプレイングは比較的わかりやすい部類であったりと、ここは状況と個人の認識が入り混じっているため曖昧な点だと思う。

さらに言うなら、自分がプレイしたことがあるTCGだけにはなるが、TCGはゲームの性質上練習、熟練度によってある程度扱えてしまうという側面もあるため、そういった点もプレイヤー達に判断を鈍らせる要因にはなっているのかもしれない。例えば、格闘ゲームはゲームの性質上プレイヤーに多くの技術介入を求めるものであるため、簡単なキャラクター、いわゆる「お手軽キャラ」を使う利点はプレイヤーに広く認知されている。また、プレイングにおいても、TCGは常に最善手を求められるが、格闘ゲームにおいては、コンボダメージが安い「妥協コンボ」と呼ばれる、ベストではないが簡単に完走できる、自らの技術と状況を考慮した選択肢が明確に用意されている。こういった違いは遊びとしての性質が出ていて面白い部分だなーと感じる。

話がそれてしまったけど、筆者の言うように、トーナメントシーンにおいてシンプルなデッキを使うメリットは十分すぎるほどにあり、また1人のプレイヤーとしてゲームを遊んでいくうえでも、とても意義ある考え方であると感じる。常にトップメタの難しいコントロールデッキをプレイして勝てなかった人はこういった考えもあるのだという刺激になれば幸いです!

 もうそろそろハースストーンの世界選手権も始まるし、簡単なデッキと難しいデッキのバランスなどを見ながらチャンピオンを決めても良いかもね。コントロール構成はプレイヤーのコンディションに左右されすぎるけど、アグロ構成は初手のハンドに依存しすぎるみたいな、そういう視点で構成とプレイヤーを見ても面白いかもしれない。

 

ということで、また面白そうなコラムがあったらしょうもないことだけど文章に起こしていけたらと思います。読んでくださってありがとうございました!

 

 

 

おわり

 

 

 

 過去のコラムシリーズもよろしくね

 

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