僕達はあの日食べたバケツもんじゃの味をまだ知らない
ある日の浅草。
大貫晋也と力丸は電車で大山ニュートンへと向かっていた────。
クーペレーションカップが近付いている。
クーペは1年に1回の3rd勢が輝ける場所。2人もキングギドラの双頭として日々大貫ビルに集まっては毎日12時間の肉弾性行に勤しんでいた。
静かな昼下がりの電車内に突如として異音が鳴り響く。
バリュッッッッッ!!!!バルルルルルルッッッッ!!!!!!ブプゥ〜〜〜〜・・・・・・スゥゥゥゥ・・・・・・・・・
龍の咆哮にも似た怪音である。
突として発された『それ』はその激臭と共に車内の人間達に畏怖の念を抱かせた。
「力丸さぁ〜〜〜〜〜なんかこの電車臭くない??w 誰か絶対屁ぇしたじゃんねぇw」
「・・・ァじキレっそうなんだけど・・・・w」
大貫の顔が明らかに赤面している。力丸と幾度となく繰り返された肛門性行によって括約筋の制御が自分では不可能となっているのだ。
「・・・チッ。」
「密集地帯で屁こいてんじゃねーよ。馬鹿じゃねぇの?不愉快だわ」
「・・・・え?」
そう小さく呟くと力丸はおもむろにズボンを下ろし、大きな顔と身体を屈めはじめた。
ブリュ!!!!!ブリュリュリュリュ!!!!!!!!!!!!!
激しい爆音と共に電車内には脂っこい激臭が漂う。平成の侍はあろうことか電車のど真ん中で脱糞し始めたのだ。
Google社員ゆえに食生活も欧米化しているのであろう。明らかに外資系の脱糞臭である。
「り、力ま………」
「ヌキさんすいません。お腹痛くなっちゃって。」
二頭の龍から放たれし慟哭。
パニックに陥る車内をよそに、二人だけの時間は止まったままだった───。