千のブリトー

生涯大学1年生

名探偵トロマン〜夜霧に霞む浅草の深海遊戯(アクアダンス)〜

 

昼前の11時。いつもと変わらぬ浅草の空気だ。

大貫はこの日も朝悔しさで目が覚める。在りし日の無様な敗北から毎日12時間しか眠れない体質となってしまったのだ。これもあの日の敗北の記憶からだ‪───・・・

 

大貫はまどろみの中、コーラに寿司をつまみながら考える。

 

 

逮捕者。大便器。傘泥棒。

ここ数ヶ月で明らかにBeasTVに出演していた者たちの訃報が続いている。

‪───明らかに異常である。

格ゲー界によくないことが起こりつつある。そう思った大貫は格ゲー界の闇を暴こうと一人界隈を嗅ぎ回っていた。

 

大貫「ぜったいさぁ〜〜何かあると思うんだよねぇ、だってこんな事立て続けに起きないっしょまァじでw 絶対なにかあるんだけどァじw」

 

彼も曲がりなりに浅草ではシナリック・ホームズの異名と共に数々の難問をビル持ち無職で有り余る時間と昔ちょっとゲームが強かったというパワハラで無理やり解決してきた名探偵である。

今日は相棒である正義のタクシー運転手コクソン君がタクシー運転の業務がどうしても休めないという理由で1人だ。彼と一緒にやっていた番組が終わってからもうめっきり会っていない。

今日は自律神経のバランスが悪いしホームのスロットの設定を確認してから考えるか、そう思っていた矢先の事であった。

 

 

 

ガチャン・・・・・

 

 

 

閉まっているはずの大貫ビルのドアが開く音がした。しかも開いた音はかなり近い。

 

 

大貫に嫌な悪寒が走る。

 

大貫「・・・・・えっっ・・・。まじどういうこと・・・これ???なんで鍵開くわけ・・・??」

 

‪───返事は無い。

 

大貫「えっ、力丸!?!??力丸なら返事しな・・・・???ちょっ・・・えっ・・・・・・・。まーーーじかァ!!!!誰なんだよまァじ!!!こっちまで来な!???」

 

 

 

コツ・・・コツ・・・・

 

 

足音が止まると男は静かな声で語り出した。静かというよりはモスキート音に近い。空気が多く混じったウィスパーボイスだ。

 

 

???「・・・・いや、大貫さ。困るんだよね。勝手に嗅ぎ回られるとさ。いや、流石にきついっしょ。」

 

 

Tシャツから溢れる覇者のぶっとい腕。筋トレ後に摂取された保存料たっぷりのコンビニ弁当でパンプアップされた豪腕である。

そして度重なるアルコールの摂取によりパンッパンに膨らんだ顔。

何を隠すことができよう。黒服に身を包んだ梅原その人であった。同じく横には黒服のアンドリューがいた。

 

 

梅原「e-sportsに不要なモノは排除する。それがbeasTVの役割なわけ。大貫わかる??何のためにお前を度々"呼んでる"と思ってんの??? アンドリュー。"これ"はもう要らないから。」

 

アンドリュー「梅原サンハコワイ人ねw コノ人スラ簡単ニ切リ捨テル。マ、オレハイインダケド……w」

 

大貫「えっ!?ウメちゃん!?!??それどういうこと!?!?ちょまってアンドリュー、いきなりズボン下ろして……えっちょっとでっか…ア、アンドリュ……アイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!!!!!!!!!」

 

アンドリューの極太アメリカチンポが大貫の肛門をホットドッグの様に貫く。

 

 

Dam!!!!

Paw!Paw!Paw!Paw!Paw!Paw!Paw!Paw!Paw!Paw!Paw!Paw!Paw!Paw!Paw!Paw!

 

Nn!Nn!Nn!Nn!Nn!Nn!Nn!Nn!Nn!Nn!Nn!Nn!

 

大貫「Andrew!!!!STOP PREASE!!!!!!」

 

アンドリュー「shut up.guys. it's不愉快ダワ。馬鹿ジャネーノ?」

 

 

大貫「Nn!!! Andrew!!!!!!」

 

 

部屋に立ち込める激臭の和洋折衷。

慢心していた。力丸という傑物の存在に。
井の中の蛙、大海を渡り出逢う・・・・

 

大貫ビルに響き渡るパンパンという文明開化の空砲は間違いなく黒船の来航を伝えていた。